中古で買ったときから少し凹んでいたST250の燃料タンクを直した。
左側の真ん中辺りが凹んでいた。塗装に傷は入っていないので、何とか表面に傷を付けないように引っ張るだけで戻せないだろうかと考えた。
ホームセンターで適当な材料を買い集めて治具を製作した。アルミの角パイプに穴を開け、棚などにねじ込む脚の部品と皿ボルトを通す。スポンジを貼り付けた脚の先端面がガタガタ少し首を振るようになっているのがちょうど良い。
▲治具
タンクの凹んでいる部分をきれいに掃除してエタノールで脱脂。凹みのど真ん中にホットボンドで皿ボルトの頭を固定する。よくある板金だと塗装を剥いでスタッドボルトを溶接して引っ張ることが多いが、今回は塗装に傷がないので表面を傷めないよう固定する方法としてホットボンドを使ってみた。
▲凹みを引っ張るボルトをホットボンドで貼り付ける
タンクに貼り付けたボルトに治具を通し、スポンジ部が均一にタンクに当たるようにセットする。皿ボルトのナットをゆっくり締め込んでいくとタンクに固定した部分が引っ張り出されるという簡単な仕組みである。
▲治具をセットしてナットを締める。
引いていくと「ペコッ」って音がして戻るんだろうか?と考えていたのだが、意外と何の音もせず、気付いたら凹み部が引っ張り出された状態になっていた。ほどほどで治具を取り外す。ホットボンドはエタノールで湿らせたウェスで撫でると簡単に剥がせる。
▲だいたい治った
つるっとした滑らかな面にはなっていないが、凹みは無くなって周囲と同じ雰囲気の凸曲面になったのでよしとする。完璧にきれいになることは無いと思っていたのでこれで十分に満足。