迎え角30deg.

上向きでも飛んでいかない日々。前に進むだけで精一杯。

冬休みツーリング--凍えた3日目

12/30

携帯の目覚ましで6時に起床。さて、寒波とやらはどうなってるのだろう。
ホテルで朝食を食べて、ちょいと散歩。ホテルの宿泊客は外国人ばかりだった。英語もフランス語もスペイン語も聞こえてきた。年の瀬のこの時期にふらふらと観光旅行に出掛けてる日本人は少ないんだろうなぁ。

散歩で街の路地をうろうろしてると、やっぱり尾道を離れるのがなんとなく名残惜しくなってくる。街の雰囲気に温かさがあって、皆当たり前に挨拶が返ってくるところにホッとする。

ホテルに戻り、出発の準備をする。
寒いのでインナー・ウィンタージャージ・フリース・ウィンドブレーカーと重ねて着てみた。走り始めたらさすがに暑かったので、フリースを脱いでバッグにしまう。

今日の最初は天候の様子見も兼ねて、福山まで20km弱程度の道のりを走ることにした。道は国道2号に沿って走るだけ、というよりそこしか走るところがないのだが。

尾道を出発してしばらくはきれいな晴天で青空が出ていたのだが、半分くらい走ったあたりで雲が増えてきてあっという間に今にも泣き出しそうな空に。風も乱れ始めて「これは降るなぁ」と思ったのもつかの間「パラパラ」と降り始めてしまいました。
しかも、降り始めたのは雨ではなく、あられ。文字通りパラパラと音をたてて降ってきました。こういう時に限ってマーフィーの法則か何か、周りに雨宿りできるところはなく走るしかない。走ると顔に氷の粒が当たって結構痛い。上半身はウィンドブレーカが防水だから何とかなるものの、脚が湿ってくる。風も当たって結構冷たい。。。

とにかく、さらにひどくならないうちに福山についておきたい。ドイターのバッグパックのレインカバーをかけて、更に走っていく。メガネやパンツも結構水滴が付き濡れてしまっている。
こういう状況に置かれると、ダメですね、「どうしてこんなことしてるんだろう」とか「車の人が呆れてるよ」とか思考がグルグルしてしまう。晴れたらさっぱり忘れてしまうんだけど。

軽く自己嫌悪に陥り出したあたりで、なんと突然晴れた(笑) こんなすぐ上がるんだったらどこかで雨宿りしておくべきだった…。そのまま15分ほど走って福山駅に到着しました。パンツは走ってるうちに乾いてしまいました。足先がちょっと冷たい気がするぐらい。


福山城。自転車を止めて、この周辺をしばらくウロウロした(この辺の写真も後日)後、山陽本線輪行です。

サンライナーに乗り込み、窓際の席でくつろぐ。陽の光が温かくて岡山駅までぐっすりと寝ました。
岡山に着いたのはちょうど昼ごろ、お腹が空いたけど早いところ先に進んでおきたいので、駅弁を買って次の電車に乗り継ぐことにしました。
さっきのサンライナーがガラガラだったから次の相生行きもがらガラだろう、駅弁を車内で食べても余裕だよな、と思ったのが大間違い。ホームで待ってるとどんどん人が集まってきて結構な混雑。電車が滑りこんできて、あわてて自転車を担いで乗り込み、とりあえず自転車を置くだけおいて、バックパックを投げるように置いて席を確保。自転車を手すりに結び付けてる間に車内はそれなりの混雑になってしまいました。JR西日本が便数ケチるからだよ…。

転換クロスシートの横に座ったのは、大きなバックパックとアルミケースと三脚を持ったいかにも「撮り鉄」な人。荷物を置いた瞬間、「ちょっと荷物見ててもらえますか」と言ってすごい勢いで車外へ飛び出していった。たぶん、車体番号とかをメモしてきたんだと思う。


悶々としてましたが空腹に耐え切れず、駅弁食べました。空腹だったため、写真を撮るのを忘れてこんな写真しかありません。食べたのは岡山駅の「豚トコTON」。焼肉と焼き豚が美味です。できれば温めて食べたかった。


車窓からの景色を楽しみながら駅弁の至福の時。混雑した車内に目を戻さなければ。
相生駅で乗り継ぎ時間1分で新快速へ乗り換え。ちょっと混んでて置き場所に困る。

姫路駅で下車。まだ下車しようとしている人がいるのに隙間から乗り込んでくるアホたれが多数。自転車下ろしづらい・・・。
駅前で組み立てて、午後の部走行開始です。


まずは駅目の前の姫路城へ。凛々しいお城です。
これで国宝四城(姫路城、松本城彦根城犬山城)制覇。
年末態勢で天守閣に入れなかったのが残念。

この後は、西風に乗って東へ向かいます。このまま行けばちょうど夕暮れの頃に明石海峡大橋に着きそうだ。
国道2号と250号を走ろうと思って地図を見ていたところ、地図に姫路明石自転車道とやらを発見。


姫路明石自転車道。新幹線の高架の下に作ってあります。
車が横切れるように上がったり下がったりしています。舗装も荒れていて、横の車道もオフロードのようになっているところもあります。数km走ってみましたが、スピードも出ないわ足が痛くなるわでとても走ってられません。日本の自転車行政のずさんさが見え隠れします。
結局、国道250号に戻ってきました。大きな道ですが路肩もそれなりにスペースがあり走りやすい。舗装もきれいだし。

R250にずっと沿って走ります。

加古川を横断する陸橋。

ん。

よつばと!6」147ページ
よつばが牛乳配達で渡った陸橋のモデルのようです。右のコマも加古川っぽい風景です。ちょっと調べてみたら、作者のあずまきよひこさんのblogにも写真がありました

何でこんなもの思い出せたんだろ。脳みその容量を明らかに無駄遣いしてます。

日が傾いてきて薄暗くなってくると気温がどんどん下がってきました。走ってても寒い。
今何時だろ、と思ってサイクルコンピュータの時計を表示しようとして、積算距離計を間違って表示したところ、

なんとジャスト4000km!2年間で4000km、平均すると月に166kmだからそんなには走ってないですね。

さぶいさぶい、とつぶやきながら明石海峡大橋までの道のりをツーリングマップルで確認してると、明石駅付近に「カリカリトロトロの玉子焼きを堪能しよう」のコメントが。
明石駅はもうすぐそこ。あっさりと目的地変更です。食の魅力には勝てません(笑)

明石・魚の棚商店街の「かねひで」というお店で明石焼きを頂きました。
たこ飯と明石焼き15個のセット。だしにつけて食べるのですが熱々で美味い。
商店街では時期柄か立派な鯛や海老が威勢良く売っていました。お客さんも多くて混雑で進めないときもありました。

時刻表を開いて帰りの電車を調べてみると、なんと30分後に大垣まで直通で走りぬける普通電車を発見。これはイイ!と駅に移動し、今回の旅行で一番すばやく自転車を輪行態勢に梱包。
夕飯が少し早かったので夜食用に菓子パンを買ってホームに向かいます。
大垣行きの列車は、12両編成で大垣まで行くのは前の4両。最初、ホームの最後尾付近にいたので大慌てで移動しました。


来た電車はガラ空き。クロスシートに一人で座ってても全く問題なくて、ゆっくりできます。
ここから大垣まで3時間半。新快速の方が速いのだけど、自転車を抱えて乗換えをしたくない、18きっぱーの輪行ニスト(なんじゃそりゃ)にはこのほうがずっと楽です。それにあんまり早く着いてもすることないし。


大阪でも京都でもお客さんはまばらでした。快適。
オーストリッチのこの輪行袋クロスシートにぴったりです。

21時34分大垣到着。
今晩乗るムーンライトながら92号は23時発なので1時間半ほど駅で待ちますが、駅構内が恐ろしく寒い。ホームの待合室は大混雑で入れず、改札機横の風をよけられそうな所で縮こまっていました。片足立ちで丸まってる鶴の気持ちが分かった。
ここで電車を待ってたら、昼に駅弁を食べた列車で隣に座ってた「撮り鉄」の方に遭遇。目的は違っても、似たようなこと考えてるんだなぁ。

22時50分頃、ながら92号入線。暖かい車内で生き返る思いです。

ホームで買った温かい缶コーヒーとクリームパン。缶コーヒーをこんなにおいしく感じたのは初めてかもしれない。
定期便ながらの指定席券が取れなかった割には臨時ながら92号の方は空いています。定期便ながらに乗る人がホームで凍えているのを見ながらちょっと優越感。いや、こっちの方が車両古いけどさ。発進するときにゴゴンッってなるけどさ。183系に乗れるいい機会です。

車内では聖戦コミケに向かう戦士を数人目撃。翌朝は31日、3日目ですな。ノートパソコン広げてノベルゲームやってた(笑)

12/31

帰りもぐっすり寝て、あっという間に横浜駅に到着。まだ5時にもなってないんですがね。


ちょうど日の出の頃に帰宅しました。

このツーリングでの総走行距離:185.38km
少なっ(笑)