迎え角30deg.

上向きでも飛んでいかない日々。前に進むだけで精一杯。

試験飛行2回目に行ってきた


「書く書く詐欺」状態になってた、1週間も前になる6月7日早朝の試験飛行レポを書いてみたり。13日早朝のじゃないですよ。

まず始めに、誤情報の謝罪を。
前回のTFレポに間違えがありました。今年の主翼の分割は7分割で従来(≠2008)通りらしいです。2008の機体の主翼分割数が増えていたことと勘違いいたしました。失礼いたしました。

組立中に翼台をゴスっとリアスパにぶつけるハプニングからスタート。これにより、リアスパの接合金具の接着が剥離。CFRPパイプの内側にカーボンプレートを差し込み接着してある構造で、抜け止め方向の補強が入ってない状態だったので、急減速とか強い荷重がかかったときに剥がれるんじゃないかなぁーと思ってた矢先の破損でした。これにより金具がパイプからスコスコと抜ける状態になってしまいました。とりあえずアラルダイトで補修した模様。結局剥がれてたみたいだけど。

なぜか分からないけど、主翼位置をその前の回とずらしたセッティングで組み上げたらしく重心位置を測定して結局元に戻したらしい。何をやっていたんだろう。


この回はエアロセプシーとWASAF-tecの3チームが使っていました。組立始めた順番はF-tecWASA→エアロでしたが、組み上がったのはその逆順。

前回キャスタが破損したため、今回はリニューアルしたキャスタの走行試験からはじまりました。
こちらが新しくなった“フルメタルキャスタ”(某氏命名)です。

軸受けプレートはすべてt5のアルミ板に置き換えられたようです。このプレートは三角形の中だけでなく、上のパイプの中にも30mm程度入っているらしい。これなら確かに壊れないけど、図面を元に試算したら100g近くは重くなってそう。


フライトの報告はチームのページyoutubeをご覧下さい。
最後のランで右翼を擦っていたのはスタート時点から機体姿勢が悪かったのが原因でした。自分は滑走路脇で見ていて、これはすぐに止めなくちゃいかんと思って「ストップ」の声を上げたのですが現役には届いてなかったみたいでした。彼らはまだ機体のこういう挙動を見たことがなかったようです。
断絶の年が間に挟まってることから、TFの動画をチームメンバーで見返して、トラブルの対処法を学ぶとか、ディスカッションするとか予習が必要だったかも知れません。


富士山がきれいでした。

TFを眺めていていろいろ感じるところはあったんですが、チーム全体の雰囲気が緩く真剣に取り組んでるように見えない点が気になりました。
機体が浮上することは大変喜ばしいことで作ったメンバーが嬉しいのもよく分かります。自分もそうだったし。ただ、端から見てるとはしゃいでるようにしか見えない。ただ、「浮いた!浮いた!」だけに終始していて、それから次に繋げようとする意志が見えない。機体持つ手もおろそかになってるし。

特に感じたのが計測系の不備に関して。機体がどれほどの速度で浮上したのかどうかという情報はその後のセッティングに重要な意味(舵角とか迎角とか)を持ちます。機体が浮上したならそれがどれほどの機速だったのか知りたいのが当然かと思うのですが、そういう意識はなかったようです。ログ見れるか聞いてみたところ、「あ、PCないと見れません、PC持ってきます」→(持ってきた)→「データ壊れてますねぇ」。どういう感覚なのか、
 自分「ディスプレイにはどれくらいの機速が出てた?>パイロット」
 パイロット「機速計おかしいみたいです、2m/sって出てましたよ」
 一同「(爆笑)」
 OB一同「・・・・」
うーん。
2年かけてしっかり積み上げてくるチームもあるんだから、手を抜いてると来年怖いことになるよと言っておきましたが、どうだか。

あと違和感を感じたのは、極度の一極集中主義。代表が指示出さないと動かないことが多々ありました。まぁこれは何度もTFを繰り返して経験を積んでくることで、各メンバーが“次”を考えるようになって動きが滑らかになってくるとは思います。
ただ、その後のミーティングで「スターティングメンバー(機体押す人)がしんどいんだから、機体戻すときはすぐに交代するようにしてよ」という意見が出たときには閉口しました。しんどいって分かってるなら、おまえがすぐにその場で交代してやれよ!と。他人のことを考えるとか思いやりとか、さわやか3組的な問題じゃありませんか?それ。