迎え角30deg.

上向きでも飛んでいかない日々。前に進むだけで精一杯。

ツイッター(現X)から距離をとって1年くらい経って思うこと

2009年の元旦にツイッターのアカウントを作ってから16年が経った。幸いなことに凍結させられることも無くまだアカウントは生きている。ただ、もう以前のように日常的に呟くような使い方はしていない。

aoa30.hatenablog.com

以前にこんな記事を書いてからだいたい5年くらい経った。この間にTwitterはXに変わり、いろいろな機能が追加され、いろいろな物が失われていった。
ツイッターを見たくない、ツイッターに投稿をしたくない、でもインターネットのどこかには書きたいという気持ちから、Mastodon(Fedibird)やMisskeyのいくつかの鯖に居を構えるなど転々としてきたが、現在はBlueskyに居着いている。Blueskyにアカウントを作ってたのはちょうど2年前だが、メインに使い出して1年半くらいになった。

bsky.app

別の場所でまたSNSをやり始めて感じたのは、現代のSNSに大事なのは「見たくないものを見ない権利」があるかどうかなんだということだ。
Twitter黎明期は「あんな情報も知りたい!」「こんな界隈にいる人も見てみたい!」と、見たいものを集めてくることが大事だった。でも、Twitterが一般化して猫も杓子もアカウントを持ち、テレビのニュースや飲み会での陰口みたいなものの割合が増えてきた今、自分が不愉快だと感じるものをいかにしてシャットアウトするかが重要になった。不愉快なものばかり見ていると精神に異常を来す。

声がデカいだけの知らない人間とそれに反応する有象無象が押しつけられるようになってきたこと、ブロックしてもミュートしても興味無いとしても次から次へとそんな地獄が運び込まれてくること、そして運び込まれる地獄に感化されてフォロワがインターネットバトルの化け物になってしまうこと、こんなにも見たくないものが溢れていたのかと思わされた。
見たいものだけ選んだはずのタイムラインに挟み込まれる不愉快な広告や、投稿ごとにギラギラ光るステッカーの山も見たくない物の一種だ。

見たくないもののために見たいものをが流れてくる場所を捨てるのは勿体ない気もするが、そうすることで得られる精神の安定が一番大事だ。
Blueskyにも過激な発言をする界隈はいるが、それを増幅するような仕組みが無いので遠ざけておくことができる。ミュートやブロックすれば目の前に出てくることは無いし、モデレーションの設定も詳細に出来て情報の入力をコントロールしやすい。それは、「見たいものを集めづらい」ということの裏返しであり、当初のSNSの理念に反するものであるが現在のSNSの地獄を踏まえれば仕方が無いことであろう。

そもそも「SNS」らしい自分の居場所を作り上げるには情報のgive and takeを継続することが必要である。好きなものや趣味の話を発信し続けていれば、少しずつ同じことに興味を持つ人たちが集まってくる。Twitterだってそうだったはずだ。Blueskyに流入した人たちが自分から何も発信せずに「欲しい物が無い!」と文句を言う姿を吐くほど見たが、情報が与えられる物だと思ってるならテレビでも見ていればいい。

そんなに「見たくないもの」に労力を割くくらいなら、SNS自体止めたらいいのではというのは正論である。SNSはクソだし、SNSやってる人間は自分も含めてカスだと思っているので今すぐやめたいのだけどいきなりやめると死にそう、それなら死ぬまでの間は少しでも空気が綺麗な青空の下で過ごしていたいよね、そんな感じ。

本土16極巡り 2023~2024 九州編

2023~2024年で走った本土16極巡りの九州編。

九州は2024年のGWで一周回った。
行きは大阪まで自走し、大阪港発のさんふらわあで別府へ。帰りは新門司から東京九州フェリーで横須賀へ帰った。

あいにくツーリング前半の天気はいまいちで、雨具を着て走ることが多かった。雄大な山々は雲に隠れていたり、ウェットな路面にストレスを感じながら走る場面もあったりと消化不良なところもあったが、今度こそはという思いになっている。平野に山地、複雑な海岸線とさまざまな地形に富んでいるので、また上陸して見られなかった景色を探しに行きたい。

九州最東端 ― 鶴御崎 2024/4/27

鶴御崎
鶴御崎

九州最東端の鶴御崎はフェリーの到着した別府からそれほど遠くない。雨が降る中、国道10号線に沿って淡々と佐伯へ向かう。佐伯から半島に入っていくと一気に人家も交通量も減る。
最後の集落を過ぎると岬の先端めがけて一気に登る山道となる。ヘアピンカーブが続く急な路面は雨で濡れており、視界は霧で覆われた。恐怖で永遠に続くかと思った道が少し下って駐車場に到着した。

人っ子一人いない岬の駐車場はなんとスマホが圏外であった。にっぽん応援ツーリングのチェックインが出来ず焦ったが、とりあえず最東端の灯台まで歩いて行き海が見えるようになると四国側からの電波を拾ったのかスマホが使えるようになった。それくらい果てである。なお写真の通り対岸の四国は見えなかった。

鶴御崎
鶴御崎への道。静かだった。

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本土16極巡り 2023~2024 北海道編

2023~2024年で走った本土16極巡りの北海道編。

北海道は2023年の7月に行き7日間でぐるっと一周回った。北海道は梅雨もなく真夏の暑さもなくと思っていたのだが、宗谷岬では天気が大荒れで帯広では気温が35℃まで上がった。
過酷な時もあったけれど、道も広く、大空も広く、どこまでも続く大地を走り続けている感覚は唯一無二だった。多くのライダーが何度も北海道に向かう理由が良く分かった。また行きたい。

北海道最北端(本土最北端) ― 宗谷岬 2023/7/24

宗谷岬
宗谷岬

新潟初のフェリーで7/23に小樽に上陸、晴天に恵まれた初日は富良野・美瑛から旭川を抜けて美深に宿泊した。
本土最北端を回る翌日7/24の天気は打って変わって大荒れだった。オホーツク海側から強烈な北風が吹き、雨も時に土砂降りになった。野寒布岬では止めていたバイクが倒れるかと思ったほどであった。
これまでのバイクツーリングの中で一番辛かったと言っても過言ではない1日だった。

宗谷岬は何度か来たことがあったが、バイクではるばるここまで来たというのは感慨深かった。

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本土16極巡り 2023~2024 本州編

2023~2024年はにっぽん応援ツーリングに参加し日本中をバイクで走り回った。
www.round4poles.com

結果として2年で本州・北海道・四国・九州それぞれの東西南北端 全16極を巡ることが出来た。当然一気に巡ったわけではなく何回ものツーリングに分けて攻略していった。

本来であればそれぞれのツーリングをここに記録しておきたいと思うのだが、いかんせんこの旅の最初のツーリングは2023年GWの話である。旅の思い出をせっせとブログにまとめていたのも昔の話、道中でリアルタイムにSNSへ写真を上げるものの帰宅するとまとめるモチベーションが無くなってしまい(かろうじで写真は整理してflickrにまとめている)、そうこうしているうちに次の旅行に出掛けてしまう。旅行の順番がぐちゃぐちゃになるのは変だ、順々にまとめなければ、とだらだら言い訳しているうちに2年が経ってしまった。とんでもない話である。

16極巡りはまとめておきたいなと思っていたので、1周終えたこの区切りで書き残しておこうと思う。
1回目は本州。ちゃんと4回目まで続くのか若干の不安はある。

本州最北端 ― 大間崎 2023/5/2

大間崎
大間崎

東北地方を巡ったのは2023年のGWだ。1日目(4/30)に新潟から日本海沿いに山形、2日目(5/1)に秋田、青森と北上し、3日目(5/2)で津軽半島をぐるっと回りむつ湾フェリーで下北半島に渡った。下北半島西側、人の住んでいる気配のないくねくねの山道を走り抜け、夕方にゴールである大間に到着することが出来た。大間は北海道の最南端より北にありちょっと不思議な感じがする地だ。

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SUZUKI V-Strom 650XTを買った話


▲V-Strom 650XT

今年の4月にスズキのV-Strom650XTを買った。

なぜこのタイミングでこのバイクを購入した経緯を書こうと思ったかというと、自分が「V-Strom650と出会った」時から1年経ったのをふと思い出したからだ。

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BeeLine Motoを買って8100kmくらい走ったのでレビューする

今年の4月にバイクのナビとしてBeeLine Motoを買ってから8100kmくらい走ったので、実際使っての感想を紹介する。


BeeLine Moto

BeeLine Motoとは

 丸いディスプレイの付いた丸い本体とスマホの専用アプリをBluetoothで繋いで使用する、バイク向けに作られたナビゲーションツールである。進行方向を示す大きな矢印や次の曲がり角までの距離などが表示されるだけのシンプルな作りになっている。バイク用なので防塵防水になっている。
 専用アプリで目的地・経由地を設定すると本体に矢印が表示される。本体には磁気コンパスが内蔵されているので、ハンドルを切っても矢印は進むべき方向を指し示してくれる。電子化された方位磁針だ。

 スマホナビのリッチな表示に慣れた状態から、このような簡素なツールに置き換えて不便ではないだろうかと不安があったが、日帰りツーリングや1週間以上のロングツーリング、SSTRなどいろんな場面で使用して、自分のバイクとの付き合い方に非常に合っていることが分かった。今ではメインのナビとして愛用しており、ナビ用スマホのサブ回線も解約してしまった。
 これまで使ってきて感じた気に入っているところ(メリット)と、ちょっと気になるところ(デメリット)を紹介する。

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フェリーに乗船したバイクの固定方法の比較

バイク旅でフェリーを利用すると道のない海の上を移動することができ、島にアクセスしたり、湾をショートカットしたり、寝てる間に長距離移動したりと行動範囲が一気に広がる。そして何よりも船旅というのがわくわくして良い。

船は揺れるのでフェリーに乗り込んだバイクは何らかの方法で倒れないように固定される。これまでのツーリングで何度かフェリーを利用したが、そのバイクの固定方法にも船会社によっていろんなパターンがあったのでまとめたいと思う。何の役に立つのかは分からないが。

基本的にどのフェリー会社も、二輪車を固定する際に傷が付いても文句言わないでねという免責事項に同意しないと乗せてくれないし、私も同意して乗せているので、どの方法は良くないとかそういう批判のつもりは一切ないことを添えておく。

壁面固定式


東京湾フェリー

ラッシングベルトの片側をバイクのフレーム、もう片側を船の壁面に引っ掛けることで固定する方式。バイクを船体に固定される場合では最も簡易的な方法だ。
サイドスタンド側を押しつける方向へベルトを掛けるのでバイクは全て左側を壁にして駐車する。乗船して右側の壁に誘導される場合は車両甲板内でUターンが必要となる。壁面を利用するので、壁際がいっぱいになったらそれ以上は乗船できない。ただ、掛けるところさえあれば押し込めるので小さいバイクが多ければ乗船台数は増やせるのかも知れない。
ハンドルは右側に切っておくように指示された。バイクが前後に動いた際にベルトが張るようにするためだろう。

写真の東京湾フェリーでは、駐車したそばからスタッフの方が手際よくベルトを掛けていったが、車体のどこに掛けるのかちょっと気にもなったしマフラー近くで火傷しないだろうかとちょっと心配になった。フルカウルのバイクや、センタースタンドのバイクはどのように固定するのだろうか。

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