迎え角30deg.

上向きでも飛んでいかない日々。前に進むだけで精一杯。

航空自衛隊YS-11体験搭乗記


自衛隊が毎年実施している航空機の体験登場に当選しました。今年はCH-47やYS-11などがリストアップされていましたが、YS狙いで申し込んでいました。旅客便のYSに乗る機会を逃してしまい国内で乗ることはもうできないだろうと思っていたところに、この当選のハガキ。喜び勇んで浜松基地に向かいました。先の伊豆大島ツーリングからの流れです。

10月1日、11時浜松基地北門に到着。格納庫の一つにパイプ椅子が並べられて待機所になっています。中にはT-4が展示されていました。どうやらメンテ中の機体のようで、アクセスパネルをクレコで止めただけのものも。
ハガキと身分証明書を持っていき誓約書にサインします。
自分は13時発の組に割り振られたので、しばらく待ち時間となりました。目の前で前の組のフライトでYS-11がエンジンをかけて出発していきます。


T-4のいる格納庫でフライトを待ちます。

12時半になり搭乗に際しての説明があり、ドッグタグが配布されました。もし何かあったときに個人を特定するための札で、受け取ったらすぐに首にかけてくださいと案内がありました。
電子機器は「離着陸時の携帯だけは切ってください」と言われただけでビデオ、カメラは自由でした。横にいた隊員さんがコソッと「YSに影響受ける計器なんて無いよねぇ」と呟いていたのが聞こえて笑えました。

では行きますよー、っとぞろぞろと飛行機の方に向かいます。好きな席に座っていいとのことで、YS-11に乗ったらこの席をおさえるしかないと考えていたプロペラ前側の席をゲットしました。

目の前で始動していくエンジン、機体に伝わる振動、加速していくプロペラ。もうずっと鳥肌が立ちっぱなしでした。


YS-11に乗ったというこれ以上無い記念写真。最前列の窓側という最高の席に座ることができたからこそこの写真を撮れました。

高度1500ftまで上昇し、水平飛行にうつると機内を自由に見学できるようになります。

飛行中の飛行機のコックピットに入ったのは初めてでした。しかも、目の前でマニュアル操作で旋回しているところ。ヨークを傾けペダルを踏み込んで、戻したら脇のトリムホイールをくるくる回す、そんな光景を生で見ることが出来ました。


浜松基地を西向きに離陸した機体は浜名湖上空で南に、海岸線沿いに東に向かい、天竜川を越えたところで旋回して着陸態勢に入りました。写真は天竜川です。
そのまままっすぐに進入して着陸。
飛行時間自体は15分程度でしたがフライトを満喫することが出来ました。エンジンが止まってからしばらく茫然自失の様相で席から立てませんでした。


降機後は機体の周りで自由に写真を撮ることが出来ました。


とても貴重な体験でした。なによりも、YS-11に乗られたというのが本当にうれしかったです。

GPSロガーで取得したフライトログをGoogle Earthに読み込みました。

きれいに直角に曲がっている様子、まっすぐに着陸進入経路に向かっている様子などが分かります。

こちらが飛行高度と対地速度のログ。巡航高度は約500m(=1500ft)、速度は約300km/h(=162kt)でした。

巡航中に高度が落ちると速度が上がり、高度が上がると速度が落ちるという関係見て分かり、位置エネルギーと運動エネルギーのやりとりがなされている様子が分かりやすく現れています。このグラフが読み込まれたとき思わずおおっと声が出てしまいました。

YS-11体験搭乗
フライトの写真、地上でぐるっと機体の周りを一回りして撮影した写真、格納庫のT-4の写真など、簡単なコメント共にこちらにまとめておりますので、是非是非ご覧ください。
また、フライト中の写真には位置情報も埋め込んでありますので、どこを飛んでるときにどんな風景が見えたか分かるかと思います。

来年も体験搭乗行きたいな・・・今度はどの機種に応募しようかな。