迎え角30deg.

上向きでも飛んでいかない日々。前に進むだけで精一杯。

見学旅行記録[3/3]

3/20 (JAXA見学)

水中翼船"トッピー"に乗って種子島に渡ります。ちなみにボーイング製。B929の型番です。
港を出るころには浮上して時速約80kmで快走する。噂に聞いていたほどは揺れていない。
朝が早かったのでいつの間にか寝ていたようだが、起きてみるとかなり揺れている。グラングランと揺れるわけではないが、ゴトゴトっと細かい上下動がある。時々、水中翼で剥離が起きてるのかゴツッとショックもある。これは乗り物に弱い人はしんどいかもしれない。
湾内にいたときは滑るように進んでいたのだが、外洋に出ると波の影響でこれぐらいは揺れるようだ。

目を覚ましてから程なくして種子島の西之表港に入港。飛行機のように大きくバンクを取りながら進入していく。これは面白い。着水の衝撃はほとんどなし。

バスで種子島宇宙センターに向かう。いやぁ遠いなぁ。日本の果てに来たと実感する。

種子島宇宙センター到着。遠かった。
ここは税金で運営されてるから国民への説明責任がある。だからってこんなのところに資料館とか広報施設を作られてもなぁ。ロケットの打ち上げは見れるけど、延期続きの打ち上げに付き合ってられる人ってのはなかなか特殊な職業の人だけだぞ。

射場やVAB、B/Hなど見学する。中型ロケット打ち上げ場の見事な廃墟具合にはかなりびっくりした。鉄骨で組み上げられた整備塔が潮風を浴びてまっ茶色にさびている。早いとこ解体しないと、鉄板を踏み抜いたりして人が乗るのだってできなくなるだろう。

事故が続いて、打ち上げられることのなかったH-IIが保管してあった。

これはH-IIロケットの1段目の底の部分。ロケットエンジンがつくマウントとかジンバル機構のリンク取り付け部らしきものが見れた。
LO2タンクの断熱材にそーっと触れてみると、ものすごく脆い素材でできていて驚いた。感触としては発泡スチロールの上に塗料を塗ってちょっと硬くなったような感じだろうか。スペースシャトルはこんなのが剥がれて翼に当たっただけで帰ってこれなかったのか。

お昼をはさんで見学をし、H-IIのGTVが置いてある芝地で集合写真を撮った。
上の学年から乱入した数人が一緒に写ってるのはおかしいだろうよ。空気を読んで欲しかった。そんなに期待してなかったけどさ。

この後は種子島内をちょっと観光。

島間港でバスから降ろしてもらい残りのクラスの面々とはお別れ。ここから再びトッピーに乗り屋久島に向かう。

しばらく港の周りを散歩したりして過ごす。
トッピー到着予定時間を少し過ぎた頃、港の向こうからものすごい勢いで近づいてくるものが。

トッピーだ!

実際に水中翼船が翼走する光景を見たのは初めて。
すごいすごいすごいあの速さは何なんだ!? 海の乗り物とは思えないスピードと迫力で近づいてきます。防波堤を過ぎたところで大きく右バンク。かっこいい・・・。
みるみるうちに近づいてきて減速して着水、接岸。

乗船して窓際に座る。出航して窓から見てるとみるみる海面が遠ざかる様子が分かる。
外洋に出ると朝と同じくまだ海は波が大きくゴトゴト揺れながら海面を滑っていく。どうやらこの後、船内では屋久島観光客相手のビデオが流れていたらしいが、揺られているうちに熟睡。
屋久島の安房港に接岸したところで起こされました。自分のことながらよく寝るな。

安房港から民宿まで車で送ってもらう。泊まったのは湖西という民宿
なんと今日、新しいお風呂が完成したらしい。そのお風呂、小さな船の上に作りつけられてて、お風呂を作った宿のマスター曰く「あれが湯船だ」とのこと。気持ちいいお風呂でした。

夕飯はトッピーの姿揚げ。このトッピーは水中翼船ではなく、トビウオのこと。なるほど水中翼船もトビウオの仲間かもね。このトッピーがウマかった。
マスターに焼酎も頂いたりして楽しい宿でした。

明日は屋久島の登山に備え5時起きなので早めに寝ます。



3/21 (縄文杉へ)

5時に起きる。登山口へ向かうバスは朝5時半。これを逃すと明日の朝5時半らしい。
女将さんの作った朝食と昼食をリュックに詰めてまだ暗い中バス停に向かいます。バス停は猫バスが走ってきそうな雰囲気でした。バス代830円。

登山口です。

今日のためにトレッキングシューズを買ったのだ。朝ごはんを食べ準備運動をして歩き始める。


最初はトロッコの軌道に沿って歩きます。軽便鉄道とかトロッコとかこういう雰囲気は大好きなので結構うれしい。


ガーター橋をいくつも越える。


ひたすら歩きます。2時間半ぐらい?
ほんとに水が豊かな山です。いたるところから水が染み出していてコケとかシダとかがどんなところにも生い茂っています。空気もおいしい。
ただ、トロッコ軌道をずっと歩いていると単調で眠くなってきます。朝早かったし。


トロッコの軌道が途切れると、山に突入していきます。

歩き始めて約4時間。

縄文杉到着!立派な姿です。広角レンズが欲しい・・・。

ここで、お昼ごはんを食べます。

屋久鹿が寄ってきました。目の前まで来てご飯を狙ってきます。かわいいですが間違っても餌を与えてはいけません。

来た道を戻り、登山口まで戻ってきます。帰りのバスは17時のみ。これを逃したら明日の17時です。恐ろしい。タクシーで割り勘にした方が安いかもと思ったのですが、携帯は圏外。

宿に戻ってきて明日の島内観光のためにレンタカーを調達します。なんとレンタカーを宿まで回送してくれた上に、食べに行こうと思っていた定食屋まで送ってくれました。

夕飯は黒豚のナントカとトッピー+焼酎。この旅行で焼酎が気に入ってしまったよ。

宿に戻り風呂に入ってばたんキュー。



3/22 (屋久島観光)

屋久島観光です。屋久島を時計とすると4時ぐらいのところから時計回りに2時の位置にある屋久島空港に向かいます。

宿の方に聞くとここ連日雨で、昨日は久しぶりの曇り。
そして今日はなんと快晴! 誰だ?超晴男。

海がものすごくきれい。もちろん振り返れば青々とした山が聳え立っていて、気持ちいい空気が流れています。

車はフィット。ここで運転できるとは思わなかった。
大人5人だから後部座席はちょっと狭かったかもしれないけどトランクは余裕あり。すごいキャパだ。
パッソと比べるとやはり余裕がある走りでぜんぜんストレスがたまらない。パッソはコラムシフトのフットパーキングブレーキだったのが最もストレスだった。

この海岸を見よ!晴天にいくら感謝しても足りないぐらいのきれいな空と海。

沖縄の離島が一番だと思っていたが、ここも負けず劣らずです。


気持ちいい開放感。

この辺(屋久島の7時ぐらいの位置)でリラックスしてゆっくりしすぎたため後半はどこにも寄れなくなってしまった。もっかい屋久島に来たい!!

屋久島の8時から10時くらいのところは山肌に沿って走る1車線の林道になっている。ものすごくくねくねしてて走りづらいのだがここからの景色が絶景。
残念ながら休む時間がない。
それにこの林道は鹿や猿がうろうろしている。突然鹿が横断したり、ブラインドコーナーを曲がると猿が毛づくろいしてたり。

林道を抜け屋久島10時ぐらいのところでお昼ご飯。この辺は海がめが産卵に来るらしい。残念ながらその砂浜にも立ち寄れずそそくさと出発。

運転中に思ったのだがここの人たちは運転が雑である。お年寄りが多いのもあるだろうが、平気で車線を跨いだまま走行している。片側1車線のカーブで内側に切り込んでくることがものすごく多い。
一度、下りカーブを内側に切り込んできたおじいちゃんの車(推定速度75km/h)と衝突するところだった。怖い怖い。急ブレーキを踏んだから良かったけど、あのまま行ってたらガードレールと車でサンドイッチでした。

屋久島空港に時間ぎりぎりで到着。
乗る飛行機はここ数日物議を醸し出しているボンバルディア製DHC8-Q400、通称ダッシュエイト。

なぜかエプロンではTVクルーがいた。座席はエンジンのすぐ後のあたり。

ダッシュエイトに乗ったのは初めてだったが加速が強く驚いた。ジェット機では体験したことのない加速力でした。
上昇もきつめですぐにクルーズに入った。
ただ、距離が短いのでクルーズ時間も短くすぐに降下に入りランディング。プロペラをリバースピッチにして減速しターミナル端にスポットイン。エプロンを歩いてターミナルへ入る。

そういえば、許可なく空港の制限区域に立ち入ると航空法で逮捕されるが、旅客がエプロンを歩いている状態は法的にどんな扱いになるのだろう。

鹿児島空港でお土産のさつま揚げを買った。


鹿児島空港にある足湯から夕日を眺める。もう旅も終わりだ。

羽田行きの便はボーイング777。新しく導入された座席で足元が広々していて快適でした。
帰りの飛行機は外も真っ暗だし寝てしまうだろうと思ったのですが、意外や意外、飛行機に乗ると目がさえてしまったので読書に耽る。
ここで鹿児島で買った本「春季限定いちごタルト事件」を読みきる。日常系のミステリで面白かった。あー、登場人物の小山内さんの過去が気になる!「夏期限定トロピカルパフェ事件」も読もう。

羽田のアプローチは34L。川崎から横浜への夜景がきれいだ。

屋久島→鹿児島→羽田と無事リレーされてきた手荷物をピックアップして到着ロビーで友人たちと別れる。ここからは高速バスでたまプラーザに向かえばすぐに家だ。疲れてるときは電車を乗り継ぐより、高くても高速バスがいいね。

高速バスはいつもと違う道をたどりながら、予定通りの時間に到着。

帰宅。くたくた。でも、ひだまりスケッチは見て寝ました(しつこい)。



第3セクターでの読了
春期限定いちごタルト事件 春期限定いちごタルト事件
米澤 穂信 (2004/12/18)
東京創元社

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本は出発時に2冊、途中で3冊追加され、最終的に5冊のうち4冊読みました。