迎え角30deg.

上向きでも飛んでいかない日々。前に進むだけで精一杯。

Tillamook Air Museum

牧草地の真ん中にそびえる異物

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でかい。

ポートランドから西に車で1時間半、海沿いの畜産の街ティラムックの牧草地の真ん中に、「AIR MUSEUM」と大書きされた建物が見えてくる。遠くからでもよく見えたそれは、近づくにつれどんどん大きくなり、目の前に立ったときはあまりの桁違いさに笑いがこみ上げてくる。上の写真では建物の前に置かれたミニグッピーの大きさに誤魔化されてしまうけれど、建物の脇に駐められた車の大きさと比較するとその異様さがよく分かる。

巨大な木造建築

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もともとこの建物は米軍の飛行船の格納庫だった。太平洋戦争中は日本軍が乗り込んでくるなら西海岸のこの地かもしれないと、飛行船で警備が行われていたらしい。木材で美しいトラスに組み上げられたこの格納庫は、柱がない木造建築として現在でも最大であるとのこと。その巨大な建物が博物館として使用されているが、そこまで展示品は多くないので敷地の大半を持てあましている。今回訪問したときは、建屋の半分はキャンピングカーの駐車場として使われていた。

展示機

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博物館正面に置かれたMini Guppy
この博物館の顔とも言える存在だが、普通に見れば大きいこの機体も巨大な格納庫の前だと形無しである。ちょっとかわいそう。

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Mini-Guppyは機内にも入れる。こちらの写真はまた別で記事にまとめたいと思う。

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Douglas A-1 Skyraider

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F-14主翼の上にはマネキンが。このF-14、ディテールばかり撮影して、全体を撮り忘れるという致命的ミスを犯してしまった。航空博物館に行ってテンションが上がったときにときどきやらかしてしまう。

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MiG-17
展示品は、「並べてある」というよりは「適当に置いてある」状態。当然、柵やロープなんかもないので飛行機に触り放題だった。ただし、埃まみれである。その雑さが、裏寂れたローカル感をかもし出してて悪くはないのだが。

格納庫の脇には小さな展示室がありこの飛行船基地の歴史などが紹介されている。この巨大な建物から何機もの軍用飛行船が牧草地の上に飛び立っていく写真は、緊張感があるんだか無いんだかよく分からない長閑な光景だった。飛行船の格納庫はHanger-A,Bと2つあったが、そのうちのHanger-Bが博物館になっている。Hanger-Aは火災で焼け落ちてしまったらしく現存しない。展示室にはこの火災の写真もあったのだが、巨大な木造建築が凄まじい炎に包まれている前で消防隊員が呆然としている光景は悲惨さを超えてシュールの域に達していた。
展示物は多くはないものの、その建物自体が歴史の一部という面白い空気の詰まった博物館だった。