迎え角30deg.

上向きでも飛んでいかない日々。前に進むだけで精一杯。

旅行記3〜出雲散策

8/4
新山口を出発して出雲に向かいます。今日は18きっぷを使わず、贅沢にも特急"スーパーおき"に乗ります。というのも、山陰地方は、山陽新幹線の主要駅とのネットワークを充実させることに重点を置いているようで、山陰本線に沿った移動が不便なのです。計画段階で時刻表を見て絶望しました。


新山口駅にてスーパーおき2号。ディーゼルの振り子車両2両編成です。
新しい車両なのかとてもきれいで良かったのですが、正面の顔が通勤電車のようでちょっとアレです。特急列車分が足りてない。

数日前に小倉駅みどりの窓口で指定席券を購入したのですが、出雲大社の本殿特別拝観がある影響で座席はほとんど埋まっており、最後の一席だったとのことでした(窓口のお兄さん談)。座席はやはり通路側。取れただけマシとはいえ、ちょっと残念、
の、はずでしたがー!!当日朝に駅に行ってみどりの券売機で指定席変更を確認したところ、窓際の1人席が空いているではないか!そそくさと変更して、隣の人にも気兼ねすることもなく快適な列車旅となりました。

山口県内は山の合間を進んでいきます。所々、開けてて家が並んでいます。このあたりはオレンジ色の瓦が多いようです。

益田駅を過ぎると海岸線に沿って走ります。良い青空に住んだ日本海はなかなかの絶景でした。最初に海が見えた瞬間に車内から「おー!」の声が上がりました。列車の窓がちょっと汚れててきれいに写真に残せなかったのが残念。

12時8分出雲駅到着。今度はバスに乗って出雲大社へ向かいます。やはり参拝客が多く車内はかなりの混雑ぶり。自分は、大社の近くまで乗っていく人をかき分けて、いくつか手前の「荒木小学校前」バス停で下車。


旧大社駅。堂々たる姿がかっこいいです。こういう貫禄のある駅舎ってないよなぁ。


構内にはD51も(錆だらけながら)保存されており往年の賑わっていた様子が浮かぶようです。正面の国道は昔線路だったのか・・・と。

ここからえっちらおっちら歩いて出雲大社へ向かいます。たいした距離ではないとはいえ、真夏の真っ昼間。かなり暑い。帽子持ってくれば良かったなと思いながらお茶を片手に、日陰をたどります。しかもお昼を食べてないのに13時を回ってしまっています。腹も減った・・・。

橋を渡って巨大な鳥居をくぐって一畑電鉄出雲大社駅に到着。ここで観光情報をチェック、というよりは食事処のチェック。おお!そば屋がある。

出雲そば@伊藤そば
ちょっと幅広の麺にネギ+のり+紅葉おろしが乗ってます。食べたそばはそれに加えて大根おろしと鰹節の乗ったやつ、とろろが乗ったやつと3段重ねでした。テーブルの上に置いてあるたれをかけて食べます。美味也。
そばに紅葉おろしってのが新鮮でした。なかなか合うんですね。注文してる人の中には「紅葉おろしなしにしてください」って言ってる人もいたけど、旅行先の料理って薬味が面白いと思う。沖縄そばに紅生姜とか。

冷たい麦茶をいただいてゆっくり体を休めたところで出雲大社に向けてまた歩いていきます。
「かき氷」とか「ラムネ」とかの暖簾に引き寄せられつつもなんとか大社正面に到着。

参道に入ると木陰が心地よいです。日差しは強いけど基本的にはそんなに気温は高くなくて、海があるせいか吹く風は結構気持ちが良い。

お参りお参り。

この奥に本殿があるようです。特別拝観の整理券をゲットできた幸運な人しか入れません。この日の整理券は15時の分が8時には無かったとか何とか。この特別拝観は神聖な場所だからTシャツだめ、ジーンズだめ、スニーカーだめと、上から下まで完全なだめファッションの自分には縁のない話でした。縁結びの神様なのに(笑)

縁結びって一般的には男女の縁が取り上げられることが多いけど、実際のところ人と人のつながりすべてが縁でそれをとりまとめてるっていうことなんだろうなぁ。
出雲大社の後ろの山山はなんか厳かな感じがして良い雰囲気。神無月(出雲的には神在月)に山の中で八百万の神がわんさか集まって宴会してるところを想像すると楽しくなる。かみちゅ!のイメージ入りすぎだが。

一通り回って参道を戻っていく途中で、参道から少し離れたところにある木陰のベンチで昼寝。暑くもなくほんわか心地です。他にも寝てる人いました。
出雲歴史博物館を見学して帰りは一畑電鉄で帰ります。1時間に1本ぐらいしかないので時間には注意。来るときに先に調べておいて良かったわ。

一畑電鉄出雲大社前駅にて。ステンドグラスがすてきな駅舎。


川跡駅にて乗り換え〜。丸顔がかわいい古いレトロな車両に乗り換え。30分弱で電鉄出雲市駅に到着。駅前のビジネスホテルにチェックインしました。

すっかり忘れてたのだが予約してたところは空き室の関係で喫煙ルームだったのですがこれがかなり強烈なヤニ臭。あまり好きではないけど、別にそんなたいしたことないだろうと思ってた自分は甘かったかも。窓を開けてユニットバスの換気扇をガンガン回して対処。ベッドが臭くないのは助かった。

ここまでは出雲市の観光で賑わってる面しか見ませんでしたが、ここから山陰ローカル都市としての無駄なポテンシャルの高さを目撃することになりました。

さて、夕飯でも食いに行くかと、ホテルを出てとりあえず駅前の大通りに沿って進んでいくと商店街を発見。フラフラと入っていったものの18時をちょっと過ぎた時間には既にほとんどの店が閉店!というよりやってない店の方が多いのか!?歩いてる人は同じように食事処を探してると見られる観光客のみ。電気も消えてて正直薄気味悪い・・・。
さっさと商店街を抜け出して、駅から北に進んでいきます。お!あそこに見えるのはショッピングセンター!(名前忘れた、SATYとかじゃなかった) 何かしらフードコートのようなものがあるだろう!と向かってみるものの全くなし。がっくし。
更に北側にでると一桁国道(9号)でした。車社会の国道沿いならなんかファミレスでもあるだろう!と右見て左見て・・・あれ?今度は西に向かって国道沿いに歩いていくもののケンタッキーしか見あたらない・・・。さすがに夕飯ケンタッキーはちょっと嫌だなぁと思いながら、近くのコンビニで地図を漁ると・・・何もない・・・。道路沿いのセンは諦めて駅方面に戻ることにしました。

駅に戻ってくる途中も、ホントに何も無し(潰れた定食屋ならあった)。ビジネスホテルの横にコンビにあったなぁ、と最後の選択肢も候補に入れながら、今度は駅の南側を見てみますが、居酒屋しかない。1人で居酒屋入るのもあれだしな・・・そろそろ腹の虫がやばいことになってます。
駅付属のスーパーのようなところに望みをかけ覗いてみると小さな回転寿司を発見。大衆的すぎるアレゲなにおいがぷんぷんする雰囲気ですよ。ええいままよ!と入店。適当にセットを頼んで、一息ついてると板前さんが

  「味噌汁切れてるんでネタ増やしておきますね」

え。ネタ増えるのは良いけど、味噌汁ぐらい作れよ。噛み切れない烏賊とか食べてそそくさと撤退。小一時間うろうろしたあげくこれか・・・と軽く鬱。ホテル脇のコンビニで買った焼きプリンのおいしかったこと・・・。
実際のとこ、コンビニのお弁当の方が満足度高かったかも。ポプラのお弁当は炊飯器からご飯入れてくれるし。

地方都市の駅前の食には期待するな、という貴重な知見を得たところで出雲の一日はおしまいです。